当院では、わんちゃん・ねこちゃん向けの「健康診断」をいくつか実施しています。
ちなみに・・・
「健診」は「健康状態を総合的にチェックするための検査」
で
「検診」は「特定の病気を見つけるための検査」で「がん検診」や「歯科検診」といった形で使われます。またすでに見つかっている病気に対して経過を追う様な場合にも「検診」を使います。
例えば「歯科検診」では「歯を」診るわけですが、「健診」で診るのは「全身」。
全身をくまなく診て「なんともなさそうかな?ちょっと変なところがないかな??」というところに気を配るのです。
そんな健診は、当院では「お誕生日」と「春の予防シーズン」にお勧めをしています。
春の予防シーズンはフィラリア検査でほとんどのわんちゃん・ねこちゃんが血液の採取をするので、その時に少し多めに血液をいただいて行う「血液検査での健診」です。もちろん身体検査も念入りに行います。
お誕生日の健診は最もお受けいただきたいのは全身をくまなく検査する血液検査と画像検査(レントゲン検査・超音波検査)です。画像検査では血液検査ではわからない関節の異常や結石、心臓の異常などを見つけることができます。ただし全部検査するには少し時間がかかり、費用もその分かかってしまいます。そのため「画像検査をレントゲン検査だけにしたコース」と「血液検査だけのコース」もご用意しています。
健診は「異常がないことを確認する」ので、検査結果で異常がなければ一番いいのですが、残念ながらそうではない場合もあります。それでも「大きな異常が出る前」の小さな変化を見つけてあげることができれば、違和感や苦痛が出る前に対処することができることもたくさんあります。定期的な検査をしていると、一般的に「正常」と判断される様な検査結果でも、「この子にしてはおかしいぞ」ということを見つけてあげることさえもできるので、繰り返して健康な時のデータを集めれば集めるほど、その後の健診の情報量が増えていきます。
健診の注意事項は、あくまで「検査した時点で」の結果であるということ。その後「いつまでも健康」ということを示しているわけではないため、ある程度の間隔で繰り返すことが重要です。じゃあ「ある程度の間隔」というのはどのくらいなのか・・・これは考え方にもよると思いますが、犬や猫の病気の進行は、3ヶ月で人間の1年くらいに相当すると言われていますので、それを参考に考えていただくといいでしょう。
当院ではあくまで「健診」である場合は若くて元気で特別体調に異常がない場合で1年に1回、6〜7歳を過ぎたら1年に2回をお勧めしています。また異常が見つかって経過を見る必要があったり、投薬治療を行っている場合は「検診」として、その状態に応じて1〜3ヶ月に1回の実施をお勧めしています。これは私の愛犬・愛猫に行っていたものと同じで、私が最も適切だろうと考えているタイミングです。
皆さんも、愛犬・愛猫の将来を見据えて、今のうちから健康管理の一環として「健診」をご活用ください。
AIに絵を描いてもらうととんでもない絵が出てくるので面白いですね。もちろんこんなふうに採血はできません。