マラセチア性外耳炎 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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マラセチア性外耳炎

蒸し暑い夏の間,皮膚や耳が悪くなる子がたくさんいました。

皮膚炎や外耳炎は色々な原因で起こりますが,特に夏の蒸し暑い時期には「マラセチア」という菌によるものが増えます。

 

マラセチアは健康な皮膚の表面にもいる酵母用真菌です。健康な皮膚の上ではあまり増えることができず,皮膚の脂汚れを食べて共存していると言われています。

何らかの原因で皮膚のバリア能力が低下したり、皮膚表面の脂(マラセチアの大好きなえさ)が増えたり、温度や湿度が上がって増殖しやすい条件が増えたりするとどんどん増えます。マラセチアが増えると皮膚が炎症を起こして赤く,腫れぼったくなり,その皮膚の表面は抵抗力が弱く,熱を持って暖かく、脂の分泌が増えるため餌も増えてマラセチアが増えやすい環境にどんどんなっていきます。

 

マラセチアは痒みを強く起こすので,ちょっとやそっとのことではかゆみが取れません。掻きむしったり舐めたりすることで皮膚の状態が悪化したり、掻いた足先や舐めた口の周りで増えて広がっていきます。

 

マラセチアが疑われるときは,耳垢や皮膚表面を顕微鏡で観察して病原体を探します。比較的特徴的な形状をしており,いれば見つかります。一画面にいくつも出てくるのはかなり増えている状態です。

これを顕微鏡で見ただけで痒くなります・・・

 

マラセチアは常在菌のため,どんなに治療しても犬の体の表面からなくなることはありません。しかし数を減らして皮膚や耳の状態が良くなれば通常は治って繰り返すことはありません。

治りきらなかったり、繰り返したりする場合はそうなる原因があることになるので、きちんと調べてそちらの治療をしなければ,マラセチアもいつまで経っても減りません。

 

まずはきちんと検査をしてマラセチアを検出することが必要です。

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