数日前になんとなく元気がなくて…と、ワクチン接種や定期検診で来院された際の問診でお話が出ることがあります。
病院に連れてこようと思ったら、半日位で落ち着いたのでそのまま様子を見ていた…などと言うこともあります。
身体検査をすると、腰回りに痛みがあったり、左右で足の状態が違いかばっていたりといった症状が見られることがあります。中には待合室から診察室に入ってくるまでに足を引きずっている子もいます。
なんとなく見ていると分かりづらいかも知れませんが、足の動きだけでなく頭の動きや左右の違いを見ていると、散歩中の犬にも足をかばって歩いている犬が多いことに驚かされます。もしお散歩している人が知らないなら教えてあげようか・・・と思うこともありますが、もしかするとすでに通院中かも知れないし、いきなり声をかけたら変な人みたいだしと躊躇してしまいます。
人間でも膝や腰に痛みを抱えている方が多いのではないかと思いますが、なんとなくごまかしながらいるうちに徐々に落ち着いたり、治りかけたと思ったらまた悪化したりとあまりすっきりしない症状が出ることもありますよね。そんな人間でも、足の左右の筋肉量をはかると無意識にかばっている足の筋肉量が減っていたりするようです。
犬では、痛みがあるとなんとなくおとなしくして、痛みが引くと元気に動くと言う症状が見られるのが一般的です。痛くなるから無理をしないようにとかばってくれると良いのですが、なかなか自分でそれをするのは難しいのでしょう。
猫では、痛みがあるとじっとうずくまって動かないというのが症状になります。腰や膝が痛いのは高齢になってからのことが多いので、家の子もすっかりおとなしくなったなと思っていたら実はじっと痛みに耐えていた…と言う困ります。
こうした子たちのレントゲンを撮ってみると、背骨の形が変形していたり、膝や肩、肘などに異常が見られることもあります。適切に痛みをとってあげると元気になったり活発になったりするので、それまで違和感をかばっていたと言うことがわかる場合もあります。
犬や猫が見た目にも痛そうにしている時はかなり状況が悪い時です。基本的には痛みを隠してじっと耐えようとするものです。違和感が見られる場合は、いちどきちんと診察を受けてみてはいかがでしょうか。
犬や猫が我慢していることに気づいてあげてくださいね。