北海道、それも札幌市内でもみられる「ダニ媒介性脳炎」。
人に見られる、死に至ることもあるウイルスによる疾患です。このウイルスの調査を昨年から北大で行っており、犬にダニが付いた場合にそのダニと犬の血液を集めています。これにより、札幌近郊のどのあたりにどのくらいの割合でそのウイルスを持ったダニがいるかどうかといったことを調べます。
昨年は調査した中のダニからウイルスが検出され、ヒトの生活圏内にウイルスを持ったダニがいることが確認されました。
今年も同様の調査を行い、データを蓄積していくとのことで、当院もその調査に協力をしています。
ダニは予防するのが一番ですが、万が一愛犬がダニに噛まれた場合は、潰したり引っ張ったりせずそのまま病院へお連れください。ダニを取り、また同時に血液を採取させていただき、当院で保管、検査に供します。採血およびウイルス検査に関する費用はかかりませんが、結果が出るのは半年〜一年ほど先になります。
こうした調査の積み重ねが、ダニ媒介性脳炎についてより詳しいデータとなって、イヌだけでなくヒトのためにも役に立ちます。皆様のご協力をお願いします。