歯科学 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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歯科学

人間では「医師」と「歯科医師」は資格も何もかもが違うのですが、犬や猫には「獣歯科医師」というものがありませんので、私達獣医師がどちらの仕事もしています。

 

ですから、私達はいつも歯ばかり見ているわけではなく、犬や猫の体の一部として歯を見ていることになります。歯から起こる異常が全身に影響したり、逆に全身の状態が口の中に現れたり、いろいろな身体検査の項目の一つとして見ることが多いです。

 

犬や猫の歯科学をきちんと勉強し直そうと思って、先日セミナーへ行ってきました。
自分が知っている知識の確認と、最新の技術・治療がどうなっているのかを知って知識を増やすためでもあります。

 

その中での印象的なこと
・歯周病は歯と歯茎の隙間の「見えないところ」の病気。見えるところを綺麗にした結果見えないところを悪化させてしまうことがよくある

 

最近相談されることに「トリミングで歯石取りをしてもらった」とか「歯石が取れる薬?をつけている」といったものがありますが、歯石を取るのはあくまで歯周病治療の一環として行う必要がある場合で、歯石を取ると綺麗に見えるけどその結果歯肉を傷つけて歯周病を助長してしまっている・・・なんてこともあって、危険も伴います。
歯石はとって綺麗にすることはいくらでもできるけど、歯周病が進行すると治すのはとても難しいです。

 

そもそも人間の場合、歯科医院以外で「歯石を取ります」と謳っていることはまずありませんよね。これは法律できちんと規制されているから。アメリカでは犬猫への歯石取りも法律できちんと決められていますが、日本はその辺りが送れています。

 

全身麻酔なしの歯のクリーニングは
・痛い思いをさせて口の中を触るのを嫌がるようになる原因になる
・歯肉を傷つけ逆に歯周病の原因となる
・一番大事な歯肉の下の歯石が放置される
・見えない裏側や奥の歯が放置される
・とれた歯石や歯垢は飲み込んじゃうの??
と言った問題があります。

 

日本小動物歯科研究会のHPに詳しく書かれていますので、興味のある方は御覧ください。

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