猫は便秘症が多い動物です。
普段猫が排便をするところを見る機会は多くないと思います。一日1回程度ですし、通常トイレに行って帰ってきたと思ったら排便してある・・・ということが多いのではないでしょうか。
便秘というと何日も排便がなく、トイレで頑張っても便が出ないような状態をイメージするかもしれませんが、昨今人間の医療では便秘に対するガイドラインが変わってきています。それに合わせて、猫の便秘の基準も変わってきています。
便秘の定義とは「出さなければならない便がきちんと排泄されていない状態」。
便が硬いか柔らかいかは関係ありません。硬い便でふさがっているから隙間から柔らかい便しか出せない・・・といったこともあります。
便の硬さはこのようなスケールを使って判断します。
理想はタイプ4。あるいはタイプ3程度。これより硬くても柔らかくても便としては異常な状態です。
便秘には腸が狭くなったり腸の動きが悪くなったりするその他の病気に起因するものと、そうした他の病気なしに腸の動きが悪くなったり便の状態が異常になってなる「真の便秘」とに分けられます。
その他の病気がある場合は、そちらを治すことで便秘も治ることがあります。
しかしそうではない場合、便秘に対する治療を行わなければ徐々に便秘が悪化していきます。便秘が悪化すると排便の際にいきみすぎて嘔吐したり、失神したりするほどひどくなってしまいます。
そのため、便秘は「早く気づいて」「早期に対応してあげる」事が必要です。
・トイレに入っている時間が長い
・毎日排便がない
・トイレから外れたところに便がある
などは便秘の可能性が疑われます。ひどくなると薬を使わないと排便ができなくなってしまいます。
そうなる前に、そうした症状がある場合は一度ご相談ください。