どんな病気・・・？
心筋症とは心臓の筋肉に異常が出ることをいい、その中でも「左心室の壁が厚くなる」 病気のことを肥大型心筋症といいます。 壁が厚くなるとその分心室が狭くなります。結果、血液を十分に取り込めなくなり、全身へ血液を送り出すことが難しくなるため、様々な症状が現れるのです。心筋症は猫の心臓病の中で最も多く発生すると言われていますが症状が出ないことも多く、病気が進行してから見つかることも多いのです。
原因は・・・？
はっきりとした原因は未だ解明されていませんが、遺伝的要因によって引き起こされ ると考えられています。しかし、全ての猫ちゃんがこの病気になる可能性を持ってい ます。
症状は・・・？
初期ではほとんど症状は現れません。病気が進行していくにつれ、 「動かない」「少しの運動で呼吸が荒くなる」「食欲・元気がなくなる」などが現れます。さらに悪化すると、肺水腫や胸水、チアノーゼなどが現れることもあります。また、心臓内の血流が悪いため血栓（血の塊）が出来ることもあり、特に後ろ足の動脈に詰まることが多く、強い痛みを伴います。麻痺や感覚の消失と共に、血栓の先では血流がなくなるため肉球が青白くなり冷たくなります。
早期発見・早期治療が大切
肥大型心筋症は症状がほとんど無症状でゆっくりと進行していくため、気が付いた時にはかなり病気が進行している可能性がとても高い病気です。早く発見し、進行を少しでも遅らせるためにも、毎年の定期健診がとても大切になってきます。季節の変わり目は猫ちゃんも不調が出やすい時期。よく観察して少しでも様子がおかしいと感じたら早めに診察を受けてくださいね。