皮膚のしこり | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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皮膚のしこり

皮膚のしこりは、体の表面を撫でていて気づきやすいため、病院へ来院する中でも比較的多く見られる症状です。

触ってわかる皮膚のしこりと言っても、皮膚の表面に飛び出すようにできるもの、皮膚と一緒に摘み上げられるような皮膚の中にできるもの、皮膚の下にできるものなど様々。いずれの場合も見ただけで何だかわかる・・・ということはなく、診断には針生検や組織検査が必要です。

検査をすれば、そのしこりが「腫瘍」なのかどうか、その場合「良性」なのか「悪性の可能性がある」のか、また「非腫瘍」性のものなのかの判断をすることができます。ほとんどの場合、まず負担の少ない針生検を行って上記の目星をつけます。そして状況に合わせて治療し、診断と矛盾しない変化をするかどうかを確認します。

例えば「良性」と判断したのに悪性であれば、急速に大きくなったり問題を起こしたりします。「腫瘍ではない」と判断した場合、原因が炎症性の物であれば手術をしなくても消失することが多いです。

腫瘍の場合、悪性であれば周囲の正常組織を含めて広範囲な切除を検討し、きちんと根こそぎ治療をすることで問題のないものもあります。これを失敗すると治るものも治らなくなります。ただし残念ながらできる場所によって(例えば目のすぐ横など)、十分な周囲組織を切除できない場合もあります。これはその子その子で違ってきますから、一概にどうするのが正しいということはできません。

 

よく見かけるのは、加齢による良性の皮脂腺病変や皮膚の中への貯留物です。皮脂腺病変では、皮脂分泌が盛んになるため周囲の皮膚が炎症を起こしやすくなるので、清潔を保ってあげないと問題を起こします。

特に夏場熱くなると、この周囲が皮膚炎を起こしやすくなります。しこりの違和感よりもそれによるかゆみなどが強く出ることもあります。そうしたことを繰り返す場合、本当にそれが良性のものなのかを調べることと合わせて、全身麻酔下で適切に切除して検査と治療を行うことになります。

いくつもできてしまうこの場合は、可能な範囲で一度の麻酔で複数個を切除することもあります。似たようなしこりの中には場合によって悪いものが隠れていることがあるので、取ったものは必ず組織検査をするようにします。

 

こうした皮膚のしこりは高齢になればなるほど出来やすいのが悩ましいところです。全身麻酔をするのに問題となる他の疾患(心臓病など)を持っている場合はどうしても対応が難しくなってしまいます。その場合、良性であることがある程度はっきりしていれば、できている位置や大きさによっては、全身麻酔までしなくてもレーザーメスなどであまり痛みもなく切除してあげることができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

レーザー療法が適応になるかどうかは診察が必要です。気になる場合はご相談ください。

皮膚のしこりを見つけたら・・・放っておかずにきちんと診断しましょう。

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