マルチーズのMちゃんが歯周病予防をしに来院。
Mちゃんは2年前に全身麻酔下でスケーリングを実施。真っ白く綺麗になっていたのですが、さすがに2年経つと汚れが目立ちます。
特に、磨きにくい奥歯の上下の歯石・歯垢の付着が目立ちます。
この程度だと、まだ歯周炎・歯肉炎はごく軽度で、きちんと処置をすれば回復します。逆に言えば、この時期を過ぎると歯周病が進行します。
2019年の報告では、アメリカで237万頭の犬を対象にした研究では、年1回の全身麻酔下での歯周病予防を行っていると、死亡リスクが約20%低下するのだそうです!アメリカよりも小型犬(より歯周病が多いと考えられる)が多い日本ではそれ以上の効果が期待できるかもしれません。
Mちゃんはまだ10歳なので、これから5年後のことまで考えて、全身麻酔での処置を再度お勧めしました。1〜2年ごとにきちんとした処置をしてあげると、ハイシニア期の口腔内環境、ひいては全身の健康状態が劇的に改善します。