Mちゃんは8歳のMIX犬。
普段から歯磨きをしているというMちゃんなので8歳の割にはきれいな歯をしていますが、ところどころ歯周病が見られるようになってきました。歯周病が取り返しのつかない状態になる前に、きちんとした処置をすることになりました。
パッと見た目は特にもないなさそうに見えるMちゃんの歯ですが・・・
歯周ポケットが深くなり、一部歯肉が後退しています。これを放置すると顎の骨に問題が出てきてしまいます。
また、短頭種の血が混ざっているMちゃんは、歯並びにも問題が!
この部位の歯が、本来は縦に並んでいるはずなのに横を向いてしまい、歯と歯の隙間が歯周炎を起こしています。体格の割に歯が大きく、短めの上顎に収まり切らなくなっているために起こります。これがパグやフレブルではもっと顕著に現れます。短頭種が歯周病を起こしやすいのはこのせいもあります。
自宅で歯磨きもある程度きちんとできるMちゃんは、歯石の除去とポケット内のクリーニングを行いました。歯磨きができない場合はこの程度でも抜歯の対象になることもあります。
最近は「無麻酔で歯石取り」とか「これを塗れば歯石が取れる」といった「簡単にできる」ものがよく宣伝されていますが、単なる歯石取りではなくきちんとした歯周病治療をしないと、結局歯も顎の骨も長持ちしなくて苦労することになります。
今の手軽さだけではなく、数年後の健康を考えた適切な処置をしてあげられるといいですね。