普段から当院に来院されている方には普段からワクチン接種を勧めさせていただいていますし、きちんと定期的にしていただいている方が多いのですが、来院される方の中には「ワクチンは打ちたくない」という考え方の方も時々いらっしゃいます。
理由についてはいくつかあるようで、詳しく伺うと「自然に反するから」「副作用が怖いから」といった事が多いようです。
「ワクチンはしたくない」という考え方は人間の医療にもあるようで、WHOではそういう考え方は「自己満足であったり、ワクチンへの不信感が根底にある」と説明していました。
実際人間では、ワクチン接種により年間200〜300万人の命が助かっているという統計があるようです。
狂犬病ワクチンについては、日本で起きてないからいらないのでは?と考える方もかなりいるようですが、例えば人の「麻疹」というウイルス感染症は「撲滅された」と考えられていたのに、ワクチン接種を義務付ける法令を廃止したイタリアで昨年麻疹患者が急増。ワクチン接種していたから守られていたということが表立った・・・という事がありました。
海外との流通が盛んになり距離が近くなった昨今。何らかの拍子に日本に狂犬病が入り込んでも全く不思議ではありません。もし日本で狂犬病が普通に見られる病気になったら・・・「うちの犬の調子がおかしくて」というお電話があったらまず最初に「狂犬病ワクチンの接種はしていますか?」と確認しないと、怖くて診察ができなくなる・・・という日が来るかもしれません。