病院には高齢の犬や猫が来ることが多く、腫瘍の患者さんが来ることも珍しくありません。
はじめから「しこり」を見つけて、腫瘍を疑って来院される子もいますし、体調不良理由に来院して検査をしたら腫瘍が見つかる場合もあります。中には、全く健康に見えるのに、健康診断で腫瘍が見つかることもあります。
多くの場合、腫瘍は短期間の間にできるものと思われがちですが、実は腫瘍のもととなる変化はかなり前からあることがわかっています。しこりが検査で発見されるのはおよそ1センチ程度まで育ってからと言われていますが、その大きさになるにはがんの細胞が10億個必要になります。そしてそれよりも小さい段階では、検査をしたりあちこち触ったりしてみてもなかなか見つかりません。
特に体の中にある場合、できる場所にもよりますが、1cm程度の大きさのものでは特別体調に変化のないことも多々あります。それが大きくなって体調不良起こすのは何ヶ月も先の話になります。
ですから、健康に見える子に健診することが大切なのです。それも、いちど問題がないと分かってもそれは「いま問題ない」ということになりますから、その後も問題ないかどうかを調べるためには、半年から1年に1度位はチェックをしておかないといけません。、いつまでも大丈夫と言うわけではないのです。
どんな病気でも早期発見が大切なのは皆さんもご存知の通り。そのために計画的な検診をお勧めします。