かくいう当院も、地震がきてからいろいろと足りないものに気づき、若干設備を変更しました。今回は入院患者のいない深夜なので病院の体制として問題が起きることはありませんでしたが、これが手術中や診察中に起きたら・・・あるいは停電が長期化したら・・・と考えました。
実際に、先日の停電でも透析患者が透析を受けられないといったことが人の医療でも起こっていました。命にかかわることだからそこまで考えて備えて置かなければならないのだなぁと痛感しました。
特に、停電は医療器械にとっては致命的です。短時間の停電には対応できるように、充電池を内蔵している機械を使ったり、そうではないものは緊急時に非常用バッテリーが動くようにしていますが、何時間もの停電までは想定していませんでした。そのため、手術に使うモニター類がとりあえず手術を終えるまで使える程度のバッテリーを用意しました。
また、今回のような長時間の停電に備えて、非常用の発電機も一つ用意しました。これは建物全体をまかなえるようなものは流石に準備できませんが、最低限薬を保管している冷蔵庫や薬を使うのに必要な分包機、場合によっては超音波検査程度には対応できる程度のものにしました。とはいえ結構音がうるさく排気もあるので、これを使わなければならないということになったら結構な非常事態です。
それでも、今回の停電は暖かい季節だったからまだいいものの、これが雪が降るような時期であれば、数時間の停電でも命取りになりかねません。電源の確保と同時に電気が必要のない暖房のため、灯油ストーブも用意しました。
もう二度と使うようなことがなければいいのですが、油断した頃に来るのが災害だとすれば、今のうちに備えておくに越したことはありませんね。