先日はCPCと呼ばれる形式の勉強会に参加してきました。CPCは正式名称をClinico-Pathological Conferenceといい、日本語では「臨床-病理検討会」と訳されます。要するに、実際の患者さんの情報をもとに、どのように検査を進め、どのように診断・治療をするかを私達臨床医と臨床病理医が集まって検討をするというものです。
日々病院内で仕事をしながらも、来院する患者さんの状態に一つとして同じものはありません。見られている症状から病状を推測し、確認するための検査を行い、その結果に基づいて診断を進め、その診断をもとに治療を行う。その流れがすんなりと行くものもあればなかなか行かないこともあり、中にはいくつもの病気が絡み合っていて解きほぐすのに苦労することもあります。
自分の病院の中だけでは視野が狭くなってしまいますが、複数の獣医師の目で客観的に見ると、いろいろなことが見えてくるものです。本を読んだり、講義を聞いたりするような勉強ももちろん大切ですが、実際に即したこうした勉強の機会はなかなか少なくて、非常に勉強になります。
また、病気の中には非常に珍しいものもあり、一生に一度目にするかどうかといった病気もあります。自分が診たことのないこうした病気も、検討会で目にしていれば実際に自分が出会ったときに診断することができる可能性が高まります。こうした知の集約をすることで、地域の獣医師全体のレベルアップも期待できます。
こうした勉強はとても楽しいですし、自分にはまだまだ知らないことがたくさんあることを教えられます。日々勉強です。