最近はホームセンターにもペットショップコーナーが併設されていたりして、犬や猫の生態販売を見る機会もあります。時々「どんな犬が売られているのかなぁ」「どんなフードが並んでいるのかなぁ」などといった職業的な興味もあり、覗きに行きます。「店員さんがどんな説明をしているのか」というのも気になるところです。
最近のペットショップでは雑種犬(といっても純血種同士のハーフ)がよく売られていますね。数年前まではこうした雑種犬はブリーダーの間で「作り出してはいけないもの」とされていたようで、もし生まれた場合でもあまり表立って売られていることはなかったようです。それがいつの頃か普通に店頭に並び、場合によっては純血種の犬並みの値段で売られています。来院される犬の中にもずいぶん増えてきて、確かにそれぞれ個性があって可愛いものです。
ただ、ペットショップでの売り方として「○○犬と△△のいいところを併せ持って・・・」とか、「雑種犬だから丈夫ですよ」なんていわれて売られているのを見ると、ちょっと違うんじゃないの?と思います。「世界に似たコはいませんよ」なんて声かけられますが、同じ組み合わせの雑種犬がこれだけ増えるとそうとは限らないような気もしてしまいます。「雑種だから安いですし」なんてもってのほかですね。
けっこう変わった犬も売られていますね。
珍しい物好きな人もいるのでしょうが、初めて犬を飼う人が大型犬やジャックラッセルテリアのような超活動的な犬種を飼うのはなかなか難しいでしょう。先日は「ウルフドッグ」なんて珍しいものが売られていました。オオカミとシェパードの間に生まれた・・・ってかいてありました。子犬なので小さくてかわいいのですが、大きくなったときをイメージすると場合によっては怖いくらいです。こういう犬種が普通にペットショップに陳列されているのってどうなんでしょうか。きちんと飼われる家の適性を見極めないと、家族にも犬にも不幸な結果になりかねません。
お店を歩いているといろいろ話しかけられたりもします。
「短頭種は吠えないから飼いやすいですよ」
「ダックスフントは小さいから室内でも飼いやすいですよ」
なんて、あまり根拠のなさそうな説明や、
「チワワは頭を撫ですぎると水頭症になります」なんて明らかに間違った説明まで。
店員の中にはアルバイトもいればちゃんと教育を受けた資格を持つスタッフもいるのでしょうが、ちゃんと説明する人たちの教育をしてほしいものです。
また、買い物している人を見ていても、大きな「ペット用煮干し」や「ジャーキー」の袋を持っていたり(あげないほうがいいですよ〜)、大袋で1,000円くらいの驚くほど安いフードを買っている人を見ると、「それあげて、大丈夫ですか?」と聞いてしまいたくなります。
比較的大きなペットショップだと、店内で30分くらい見ている間に数組の縁談が決まって行くこともあります。ちゃんと自分がそのコと15年くらい一緒に生活できるかどうか、そこが一番大事です。「抱っこしてみますか」っていわれてうっかり抱っこしちゃって、それだけでそのコの一生を決めないようにしてあげてくださいね!