2026.10.21

🟨 獣医師が解説 おしりを気にするのは、肛門腺だけ? 床におしりをこすって歩く

🟨 獣医師が解説
おしりを気にするのは、肛門腺だけ?

床におしりをこすって歩く。
しきりにおしりをなめる。

そんな様子を見ると、

「肛門腺がたまっているのかな?」

と思う方が多いかもしれません。

もちろん、肛門腺がたまったり、炎症を起こしたりしていることはあります。

でも、おしりを気にする原因は、肛門腺だけとは限りません。

たとえば、
・肛門まわりに限局した皮膚炎
・細菌や酵母による感染
・アトピーや食物アレルギーによるかゆみ
・寄生虫
・やわらかい便による汚れや刺激
・傷やできもの

などが隠れていることもあります。

特に肛門まわりは、便や肛門腺の分泌物が付着しやすく、蒸れたり、こすれたり、なめたりする刺激も加わる場所です。

そのため、ほかの皮膚はきれいになってきたのに、
「おしりだけ、まだ少しなめる」
「ときどき、おしりを気にしている」

という状態が残ることがあります。

アトピーなどの治療中にも、肛門まわりの症状だけが最後まで治りにくいことがあります。

この「ちょっとだけ残っているかゆみ」を、そのままにしないことが大切です。

気になってなめる
↓
皮膚が傷つく
↓
細菌や酵母が増えやすくなる
↓
さらにかゆくなる

という悪循環につながることがあるためです。

見た目がよくなったからと自己判断で治療をやめず、肛門まわりをなめる、こするなどの様子が少しでも残っている場合は、治療を続ける期間について動物病院へ確認してください。

ご自宅では、次の点を見てみましょう。

① なめたり、こすったりする回数
② 赤み・腫れ・傷がないか
③ 強いにおい、分泌物、血がないか
④ 排便しにくそうではないか
⑤ ほかの皮膚がよくなっても、おしりだけ気にしていないか

何度もおしりをこする、触ると痛がる、肛門の横が腫れている、血や膿が出ている場合は、早めの受診をおすすめします。

病院では、肛門腺がたまっているかだけでなく、周囲の皮膚や、治療後にかゆみが残っていないかも確認します。

必要に応じて、皮膚に細菌や酵母が増えていないかを顕微鏡で調べたり、寄生虫の検査を行ったりします。

「おしりを気にしている=とりあえず肛門腺を絞る」ではなく、なぜ気にしているのか、治療を終えてよい状態なのかを確認することが大切です。

皮膚の治療中に見返せるよう、保存しておいてくださいね。

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※ここでは一般的なお答えになるため個別の診療相談にはお答えできません。
※体調に不安がある場合は動物病院を受診してください。

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