2015.09.30

肛門腺

昨晩からひどい雨ですね。

普段のお手入れの中でやりにくいものの一つに「肛門腺絞り」があります。

 

犬や猫の肛門の左右には「肛門腺」という分泌腺があります。嫌なことをされるとここから匂いの強い分泌物を出します。イメージ的にはスカンクのおなら。とはいえしょっちゅう出すわけではないので、ある程度たまると排便時などに一緒にすこしずつ出ています。
肛門周りの筋肉がそれほど強くない小型犬などではこの排泄が上手く行かず、溜まってきて気になるとおしりを絨毯などにこすりつけたりする行動をとることがあります。やっている姿はなかなかコミカルですが、分泌物が出ると臭いし絨毯や服につくとしばらく取れません。

 

また、肛門腺が感染を起こすと、内容物に血液や膿が混ざり大きく腫れます。またひどいと肛門の横にもう一つお穴があいてそこから内容物が排出されます。

こうなると、当初は「おしりを頻繁に舐めている」 という症状がみられ、その後おしりの周りを見ることができれば毛がベタッとしていたり、血が付いていたり、さらによく見せてくれれば、おしりの他にもう一つ穴があることに気づくことができるかもしれません。

 

いずれにせよ発見後は肛門から肛門腺に繋がる導管の洗浄をし、傷の内部も洗浄して盛り上がってくるのを待ちます。きちんと治るには2〜4週間かかります。

肛門腺は、気になるとしょっちゅう絞るという人がいるかも知れませんが、あまり絞りすぎるとその刺激で悪くなってしまってるのでは??ということも時々ありますので、何事も程々にしてあげてください。おおよそ4週間ごとに絞ってあげれば十分なことが多いと思いますよ。

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